タカアキラはどのようにしてSFファンとして目覚めたか。

 私は初めてインターネットに触ったときに西葛西日記とか野尻ボードとか間歇日記をみつけて、ああ、そういえば自分は小学校のとき背表紙にSFと書いてある本を棚の端から読みまくったなぁと思い出した。
 レンズマンを夢中になって読んだけどE・E・スミスが書いているほかのシリーズは図書館に無くって読めなかった。中学高校とテーブルトークを遊び倒してヤングアダルトは良く読んだけれども、本屋に他の棚があるということは知っていても全然購入対象として考えもしなかった。
 そのうちにめちゃめちゃおもろいおっさんだと思っていた冬樹蛉さんがプロのライターだとわかってSFマガジンを読んでみた、そしたらファミ通でしか知らなかった水玉螢之丞さんが書いてて嬉しくってでも何が書いてあるか良くわかんなかった、図書館でバックナンバーを読んでみたら、何やらの賞(星雲賞)を受賞した際に大槻ケンヂさんと俺らギャグだよねぇみたいな電話をしているコマがあって漫画じゃないところにだってハイペリオンといっしょかとおもうとって書いてあってそれでハイペリオン読んでみたら鼻血吹きそうなほど面白くって、くるぐる使いも大槻ケンヂって作家だったのかとびっくりしてローカス賞とかヒューゴー賞とか星雲賞とか書いてある本を目印に本を買うようになって、そう云えばニューロマンサーシャドウランやるときに読んだことがあって、あの時は書いてあることが理解できないのに面白くって読むのをやめることができなくって、二、三日してからあれはこう云うことが書いてあったのかと解ったんだったなぁと感じたことを思い出した。その後機会があればSF大会に参加してみようと思った、で実際にCAPRICON1に行ったとき、一人でいると空き時間がつらいなぁ、でも太田忠司さんと水玉螢之丞さんと藤田和日郎さんのサインはもらえて嬉しかったからいいかと思っていたら、通りすがりのえらい作家さんが「さっき牧野修くんと田中啓文くんと田中哲弥くんが一般参加者札下げて、何するでもなくビール飲んでたよ」とおっしゃっているのを小耳に挟んでしまって、(そう云えばこの人は誰だったんだろう)目の色を変えて参加者札を見て回って、ようやく見つけた三人は三人ではなく四人でもう一人は野尻抱介さん!!で思い切って捕まえて話をしてみると、小林泰三さんがさすが密室・殺人を書いた人の技で企画部屋から抜け出てきて、後にして思うとマンガカルテット結成の瞬間がそれで結成直後から飛ばしてて、で、そのときに田中哲弥さんは「ファンだという人には初めて会った」と喜んでくださって、野尻さんは私の勤め先が何しているところかを知っていてくださってどちらも高校のとき夢中になって読んだ本を書いていた人でもうめちゃくちゃ嬉しかった、田中哲弥さんが翻訳SF界の方々と挨拶しているのをちょっとどきどきしながらみてた。ホテルに帰って深夜にチャットに入りチャットでは初めて遭遇した冬樹蛉さんに報告すると生インターネットでしたね。って。
 …つまりこの割と悪文な文章で何が云いたいかというとインターネット無くして私がSFの面白さを再発見することなど無かったし、イベントに行くことなども無かった。もしかするとそんなことを発言すべきだったんじゃないかなぁと(もっと要約してからね)今にして思うわけだけど、ここに書いておけばあそこにいた人はそのうち読むかもしれない。

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補足、水玉さんはサインをくれるとき私の名前を書きながら、「ふふふ、これでもうまんだらげには売れまい。」とおっしゃった。めちゃめちゃ嬉しかった。
…その後、京フェスに行ったり、DASACONに行けなかったりした。


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